【特集】SNSの闇にせまる!SNSを利用した新しいヤミ金融の実態

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堂下教授、なかなかきりこんだ話題ですね!

はい、私が在籍している大学のゼミ生が調査した論文の中でもとても興味深い内容だったので今回取り上げることにしました。

たしかにとても興味深い内容です。
ヤミ金融というと街の看板広告とかに電話番号が書いてあって、電話して事務所に連れていかれるイメージが強いですけど。。

IT技術が発達している時代ですからね。
形を変えて存在しているんです。今回は、ゼミで調査した内容を連載で取り上げていきたいと思います。

貸金業法改正以降に増大!?私人間の融資

2006年に貸金業法が改正、2010年に同法が完全施行されました。
実は、法改正以降に私人間(個人同士でのやりとり)での借入が増大しているという事実が調査から分かっています。
私人間といえば、友人・知人・家族からの融資が多いですが、このやりとりは当事者間のトラブルとなりやすいです。
中には、殺人事件にまで発展した不幸なケースも。

本来、私人間の金銭貸借は透明性の高い場で取引を行うことが望ましいのですが、法改正によって前時代的な個人同士の取引に逆行したとも言えます。

たしかに、友達同士でお金の貸し借りをしてトラブルになった話は時々聞きますね。。
結果的に友人関係にヒビが入り、縁が切れたなんて話も。
「お金の切れ目は縁の切れ目」なんて言葉もありますしね。

はい。悪徳業者からお金を借りる人守るために法改正した一方で、閉鎖的な環境での取引が増えてしまうという弊害がでているようです。

SNSを利用した新しいヤミ金融の登場

IT技術の発展がめざましい中で、2017年あたりからSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を利用したヤミ金融に関する話題がネット上で次第に取り交わされるようになりました。

2018年12月にはSNSを通して繰り返し高利で融資をしていた「個人」が、「ヤミ金融業者」として摘発されました。
この頃からネット上では「個人間融資」という形態のヤミ金融が注目を集めるようになっています。

実際に2018年度卒業のゼミ生のグループで、ネット上にのさばっている「個人間融資」について調査を行いました。

STEP1. アカウント開設から業者探し

はじめに年代・性別・職業といった属性で異なる数名の協力者を募り、スマホを貸与してツイッター・インスタグラム・LINEのアカウントを作成してもらいました。

次にツイッターとインスタグラムで「#個人融資」と検索して、「個人間融資」を営んでいる可能性が高いアカウントを選定。
結果、ヒットしたアカウント件数の比率はインスタグラム3:ツイッター7。
個人間融資のマッチングはツイッター上で広く取り交わされていると想定されます。
※Tiktok上でも同様の調査を行ってみましたが、個人間融資に関連するアカウントを見つけることはできませんでした。


下記の写真が実際のツイッターのアカウントです。

STEP.2 ダイレクトメッセージ送信~返信あり

次にSTEP1で見つけた対象アカウントのうち、同じ資金供与者と思われる重複アカウントを避けて、ランダムに100件のアカウントへダイレクトメッセージを送ってもらいました。
(ツイッター70件、インスタグラム30件)

文面は、

「ご融資願います。
半年後に確実にお金をお返しいたします。
よろしくお願いいたします。」


というメッセージを送りました。
併せて、必要最小限の情報として年齢、性別、必要な金額、そして資金使途も伝えました。

100件の送信に対して、返信は33件。
返信はLINEへの誘導が30件、インターネット掲示板・ツイッター・Gmalが各1件という結果でした。
このように、LINEへの誘導が個別交渉に入るための大きな経路であることが判明しています。

STEP.3 業者とLINEでやりとり

早速業者にLINEを送ってみると、、、


速やかに既読となって、いきなり条件交渉。

仕事がはやい。

ここまでにかかった時間は大半のアカウントで1時間以内でした。
応答は淡々としており事務的な内容。


下記は実際のLINEのやりとりした画面です。

次に、金利や返済方法等の融資条件を尋ねてみましたが、すべてのアカウントで文章による直接回答は拒否されてしまいました。
代わりに直接の電話での交渉か「審査情報」という名目で個人情報を求められました。

今回は調査が目的のため、業者と電話での接触は行いませんでしたが、審査情報として求めてくる内容は、一般的な銀行や貸金業者での融資の審査を行う時と同様の内容を求められました。
つまり、ネットやSNSという時代の波に乗りつつも、融資に伴う審査内容は旧来から変わらないと考えられますね。

まとめ

今回の調査は個人情報を開示する直前で調査を打ち切ったのでここまでとなります。
STEP2で審査情報を求めてくることを考えると、貸し倒れが起きるような返済見込みが低い借り手からの申込みを避けている可能性が高いです。

次回の記事で詳しく説明しますが、今回の調査で対象となったヤミ金融業者は 、最近話題になった 「ひととき融資」といわれる貸したお金の代償として男性が女性に性交渉を迫るヤミ金融とは一線を画しているようです。

あくまでも金融ビジネスとしての利益を追求しているので、「ひととき融資」目的のヤミ金融はツイッターやインスタグラムとはまた別のルートでお金に困っている女性に接触しているとも考えられます。

今回の調査からヤミ金融がネットの世界で暗躍している実態を垣間見ることができました。

ドラマのサスペンスのような話でしたね。
ネットの世界の闇が深いことが分かりました。。

実態はかなり根が深い世界ですね。
どんな世界が広がっているか分からないので、事件に巻き込まれる可能性もあります。
資金の融資を考えている方は、銀行や貸金業法をクリアした企業から借りることをオススメいたします。
そして、お金を借りる以前に、その資金使途が本当にお金を借りてまで必要なのか、もう一度よく考えてみましょう。