SNS上で誹謗中傷されたらどうする?削除請求や損害賠償の請求費用は?弁護士が分かりやすく解説

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サラリーマンが後ろ指を差される様子

最近はSNSの利用率が上がり、見知らぬ誰かから誹謗中傷される人が増えましたよね。

人によっては気に病んでしまう人もいますよ…。

事実でないことを言われて、人間関係や仕事に悪影響が出てしまっても、なにもできないまま我慢するしかないのですか?

そんなことはありません。今回は、誹謗中傷された側はどのような対応が必要で、それにどの程度の費用を要するのか、という点について説明していきますね。

誹謗中傷されたらどうする?訴訟のための費用は?

スーツを着て指を差す男性

前回の記事では、誹謗中傷のボーダーラインについて法律的な観点から解説しました。

さて、では実際に他人から誹謗中傷された場合はどうすれば良いのでしょうか?

多くの方の希望としては、①SNS上の投稿を削除する、②投稿した者に対して責任を追及する、の2点だと思いますが、実際にできることもこの2点になります。

投稿の削除請求

誹謗中傷の投稿を削除するためには、FacebookやTwitterといったSNSの運営会社に対して投稿の削除を依頼するか、投稿者自身に連絡を取って削除を依頼する必要があります。

この点は個人のブログなども同様で、任意の削除に応じてくれれば良いのですが、残念ながら任意の削除に応じてくれることは多くありません。
そのため、投稿を削除するためには法的な措置が必要です。具体的には、運営会社に対し投稿の削除を求める仮処分を申し立てることになります。

仮処分とは、通常の訴訟に先立って暫定的にされる処分のことです。
本来は「仮処分」→「本案訴訟」という流れを経ますが、投稿の削除の場合、仮処分命令が発令されれば当該命令に基づいて運営会社は投稿を削除し、その後に再度投稿を復活させるということはないので、仮処分命令が発令された時点で手続きは終了となります。

この場合の費用は、裁判所に払う費用(印紙代)として2,000円、予納郵券として数千円(裁判所によって変わります)が必要になります。
また、仮処分というのは、訴訟ほど深く審理せずに迅速に判断をくだす手続きなので、建前としては裁判所の判断が誤っており相手方に不測の損害が生じてしまうことも考えられます。

そのため、仮処分命令の発令にあたっては、担保として一定の金額を供託する必要があります。ケースによって異なりますが、約30万円が相場でしょう。
もちろん、仮処分命令が発令されて無事投稿が削除されればそれで済むので、その後に仮処分命令の申立てを取り下げることでこの担保は返還されます(供託金を取り戻すことができます)。
しかし、一時的には、30万円を出費しなければなりません。

削除の仮処分命令の申立手続きを自分で行うのであれば、かかる費用としては上記のものだけですが、ご自分で行うのが難しいとなると弁護士に依頼することになります。
そうなると当然弁護士費用が必要になります。報酬額は人によりますが、着手金と成功報酬の合計で10万円~30万円程度の報酬を設定している方が多いでしょう。

この場合、申立費用+供託金+弁護士費用で合計50万円ほどかかります。もちろん供託金は取り戻せるのですが、手元に戻ってくるまでに時間がかかりますので、一時的には50万円程度の出費になるでしょう。

投稿者に対する損害賠償請求

投稿者に対して責任を追及するには、まず投稿者を特定する必要がありますが、そのためには複数の法的手続きをとる必要があります。

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