アートに投資する。マーケットの動きを見極めるポイントと投資方法を分かりやすく解説

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今度、家に飾るための絵を購入しようと思うんです。

いいですね!私もアートに興味があるので、好きな作家を探したいなと思ってます。
ちなみに、絵画などのアートが投資商品として人気が出ているんですよ。

そうなんですか!?
アートと投資ってあまり結びつかないですね。

今回は、実際にアート投資を行っている「between the arts」の大城氏にくわしく解説してもらいます。

芸術品の価値

さっそく質問させてください!
アートというとハードルが高いイメージがありますが、実際に芸術品とはどのように価値が決まっていくのでしょうか。

大城氏 アートを購入する方法として、プライマリーとセカンダリーいう二つの市場が存在します。

プライマリーとは、初めて世に出てくる作品を作家やギャラリーから直接購入する方法です。この価値というのは作家自身やギャラリーで決めます。

そして、セカンダリーとはオークションで落札して購入する方法です。この価格が相場としての目安になります。

例えば、草間彌生さんの作品のように数十万円で購入した作品が数百万円、数千万円に上がることがあります。これほど価格が上がる作家はごく稀ですが、オークションで取引されていくにつれ価格が上がっていくと、作家のプライマリー価格も上がっていきます。

購入ルートと購入経路

なるほど。作家の価値が上がっていくことで作品の価格が上がっていくんですね。
実際に購入する時は、どのような方法で入手するのでしょうか。

大城氏 購入方法は様々ですね。
作家から直接購入したり、ギャラリーを通して購入する方法、コレクター間同士で交換・売買、オークションで購入することもあります。

さまざまな方法で購入することができるんですね。自分なりの購入ルートを探すことが大切ですね。

少し話が逸れますが、よくアートでは「贋作」というキーワードが出てくるかと思います。購入経路(トレーサビリティ)の問題というのは、現在どのように管理されているのでしょうか。

大城氏 基本的には、亡くなっている場合は親族の方が財団を作って真贋鑑定を行うことが多いです。例えば、ピカソの作品はピカソ美術館に出せば真贋鑑定をかけられますね。

しかし、一方で管理をやめている作家の財団もたくさんあります。草間彌生さんは現在ご存命ですが、草間彌生事務所でも過去は真贋鑑定を行っていましたが、現在はやめています。アンディ・ウォーホルやバスキアも同様にやめていますね。

なぜやめてしまうのかというと、結局「分からない」からです。

ピカソといえば約15万点の作品を残している多作な作家ですが、値段のつかない作品も多数存在します。多作な作家は、財団どころか本人さえも把握できていないものもあると思います。
なので、真贋について心配な方はプライマリーで購入された方が良いかと思います。
セカンダリーで購入する場合は、作家または販売したギャラリーによって発行された来歴と呼ばれる「どのギャラリーで売られて」「どの展示会に出て」というものがわかる証明書があります。作家の作品集に掲載されているなどの条件が整えば大丈夫ですが、古いものは良く分からないので、ご存命の若い作家を購入するのが手堅いです。

アート投資のポイント

最初は皆さん趣味で購入する方が多いですが、そのうちどれか1つが値上がりすると、投資性に気付いて投資的な着眼点で購入を始めます。
そして、いくつか購入・売却を繰り返すと資産が増えてくるので、資産性が高いものを購入し始めます。

投資の観点でいえば、価値が上がりきった作品を買っても大きな値上がりはありませんが、資産性が高い「価格が落ちない作品」保有しておくことで資産となります。

ちなみに、評価される作家はどのくらいで価値が上がるんでしょうか?

大城氏 作家によりますね。
これまで日本のマーケットでいえば、コンクールで賞を取ってギャラリーに所属して着々と年月を重ねて販売していくのがセオリーでした。
しかし、最近では自分でSNS等で発信してセルフブランディングやPRを自身で行う方もいらっしゃいます。ギャラリーを通さずにプロモーションしていくことができるようになりました。このような作家は価値が上がるのが早いように思います。

法則性はないですが、個展などで購入が殺到して買えないところまでいくと価値が上がっている兆しといえますね。当然、作品の制作には時間がかかります。そのため、オークションに出しても高値がつくことが予想されます。
人気の出そうな作家の情報をいち早くキャッチしてどう購入するかがポイントとなります。

常にアンテナをはって情報の感度を上げておく必要がありますね。
実際にはどのように運用を行っていくのでしょうか。

大城氏 投資という観点から見ると、100万円以下程度の作品を毎月数枚購入して、その中の一部の価値が高まっていくという流れです。一人の作家に集中して買うのではなく分散して購入していくことが多いですね。

ただ、一つ言えるのは、好きな作品しか買わないという事です。

好きな作家を応援して購入しながら、価格が上がったら売却してさらに次のステージへ行くというのが、アート業界では正しい考え方だと思います。

投資という考え方は良いのですが、投資目的だけで購入するのはよくありません。
価格が上がったからといってすぐ売却すると、作家の価値を下げたりマーケットを壊す要因となります。売却はタイミングを見て行う必要があります。ギャラリーや作家によっては、作品を購入する場合に、〇年は売らないという確約書を書かされることもあります。

あくまでも、根底には好きな作品を購入するというスタンスが重要なんですね。

大城氏 はい。よく「どの作品が価格が上がるの?」と聞かれることが多いですが、好きな作家の作品を買うのが一番だと思います。

ただ、描き続ける作家の作品を買った方が良いですね。

作家が亡くなった後に価値が上がることはありますが、描くことをやめて価値が上がることはあまり聞きません。売れないからやめたという理由が多いからだとは思いますが。

現在の作家の年齢層はどの世代が多いのでしょうか。40~50代の方もいらっしゃるのでしょうか?

大城氏 さまざまですよ!90代の方とかもいらっしゃいます。40代なんて若手ですから(笑)

40代でまだ売れていない方とかもいらっしゃいますし、サラリーマンやりながら描いている作家もいらっしゃいます。

アートの世界は奥が深いですね…。
日本と海外で評価のされ方に違いはあるのでしょうか?

大城氏 海外で評価されると、一気に変わりますね。市場規模が全然違うので。

日本の市場は約300億円といわれていますが、アメリカでは3兆円と約100倍の規模となります。

トップ3はアメリカ・イギリス・中国ですが、これらの国で需要が上がると一気に金額が上がって一桁変わることもあります。

どのくらいの価格から購入を始めたら良いでしょうか?購入のアドバイスなどはありますか?

大城氏 1万円からとかもありますよ。自分がいいと思ったらそれが価値です。ただ、はじめは万人受けする作品を購入することをおすすめします。購入していくうちに自分の好みが分かってきます。

一つポイントを挙げるなら「壁」を考えて購入しないことです。この「壁」にはこの「絵」が合うという考え方ではなく、作品だけを観て考えた方が良いですね。

比較的安い価格帯のアートの価格が下がるということは余程の理由です。1億が2億になることはあまりありませんが、10万が20万に上がることはよくあります。少額の投資で色々購入して、楽しみながら投資をしていくことが投資のコツといえるでしょう。

投資商品としての価値としては、下がることがあまりないというのはとても固い商品ですね。

大城氏 はい。例えば2000万円まで上がって1500万円に下がったりということはありえますが、30万円が2000万円まで上がってまた30万円に下がるというようなことはありません。
もちろん、保管状況が悪かったり作家が描くことをやめてしまうと価値は落ちますが。
また、セカンダリーの市場がある作家は、取引が活発なので価格も上昇していきます。

ただ、結論をお伝えするとあまり狙いすぎない方が良いと思います。購入し続ければ情報も入ってきますし、マーケットも分かるようになってきます。
あと、一気に上がることを期待する方がいらっしゃいますが、そんな極端に上がることは稀です。

新型コロナ禍による市場の変化

新型コロナ禍による市場の変化はありましたか?

大城氏 すごく市場が活発になっていますね。

アートが資産価値として認知され、資産を現物に移していると推測されます。特に若い30代の方が増えていて20代の方もいます。
また、テレビ会議が増えているので、後ろに映すための需要も一部あるようです(笑)

私たちはアートコレクションの預かり・管理を行うサービスをやっているので、ご利用・問合せも増えています。
家で飾る必要はなく温度湿度管理やセキュリティがしっかりしている場所での管理を求めている方におすすめですね。

また、ウェブ上で預けている作品の一覧を閲覧するサービスを設けているので、コレクションを整理して把握するにはとても便利な機能です。
売却の判断もしやすいです。おかげさまで2020年7月にサービスをローンチし、11月末時点で約500点の作品をお預かりさせて頂いています。
お問合せも非常に多くなってきています。

アート投資に投資する方が増加しているんですね。
between the arts様のサービスもとても興味深いです!
今後さらに注目のサービスですね。

今回はアート投資についてとても勉強になりました。私も個展をまわって好きな作家さんを探してみたいと思います。


between the artsホームページはこちら。


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