徹底比較!区分マンション投資vs.不動産投資型クラウドファンディング

投資

電卓とグラフと家の積木

すみちゃん、ぼく不動産投資を始めようと思っているんですが、やはり初心者には区分マンション投資が無難でしょうか。

不動産投資初心者なら、不動産投資型クラウドファンディングも良いですよ。1万円からの少額投資が可能で、運用や管理はプロに任せられますからね。

えっ、それは魅力的ですね!…あ、でも、その分利益は少なくなってしまうのでは…?うーん、やっぱり悩むなあ。

それでは今回は、区分マンション投資と不動産投資型クラウドファンディングの利回りや初期費用などの比較を行っていきたいと思います。

区分マンション投資とは

白を基調とした部屋

区分マンションの投資とは、マンションの部屋を1室から購入して運用し家賃収入や売却益によって利益を得る投資法です。

投資対象となる物件は新築・中古、ワンルーム・ファミリータイプなどさまざまで、立地や築年数、間取りなどで購入費用や管理費、収益性は異なります。

不動産投資型クラウドファンディングとは

家の積木と積み上げられたコイン

不動産投資型クラウドファンディングとは、不動産業者などの事業者がクラウドファンディングのプラットフォームを通して複数の投資家から資金を募集し、その資金を元に不動産を購入、運用し、家賃収入や売却益などの利益を投資家に分配する投資法です。

多くの案件は1万円など少額からの投資が可能であり、個人では購入が困難な数億円単位の大規模な不動産にも投資ができる点が大きな特徴です。

区分マンション投資と不動産投資型クラウドファンディングの比較

家の積木と電卓とグラフ

それでは、区分マンション投資と不動産投資型クラウドファンディングを利回りや初期費用といった11の観点から比較してみましょう。

①利回り

投資した金額に対する収益の割合のことを利回りといいます。利回りには表面利回りと実質利回りがあり、純粋に投資した金額に対する家賃収入の割合のことを表面利回りといい、家賃収入から運営するための経費や税金を差引いて算出した利益の割合のことを実質利回りといいます。

【区分マンション投資】

区分マンションの利益は家賃からさらに管理費や固定資産税が引かれるため、表面利回りだけにとらわれないようにしましょう。

また、利回りは立地や築年数(新築・中古)などによって差がありますので物件選びも重要となります。

【計算方法】表面利回り= 年間の家賃収入÷物件の購入価格×100

      実質利回り=(年間の運用利益-年間の支出)÷(物件の購入価格+購入時の諸経費)×100

【不動産投資型クラウドファンディング】

不動産投資型クラウドファンディングの利益は分配金です。一般的に区分マンション利回りよりやや低めとなっています。ただし、区分マンション投資とは異なり、管理費など投資以外の費用は発生しません。

【計算方法】 実質利回り=(分配金-源泉徴収税)÷投資費用×100

②初期費用

投資を始める際には初期費用がいくらかかるかという点も確認しておく必要があります。金融機関から融資を受けることができれば、自己資金が少なくても高額の投資を行うことも可能になります。

【区分マンション投資】

物件の購入価格は数百万円程度のものから数千万円、数億円単位のものまでさまざまです。これは、立地や築年数(新築・中古)などによって差があります。さらに物件を所有する際には、登記費用や火災保険料といった諸費用がかかります。

ただし、金融機関からの融資を受けることができれば、自己資金を0円~購入費用の2割程度に抑えることが可能になる場合もあります。融資を受けて高額の物件を購入することができるため、少額の資金で多額の利益を得られる「レバレッジ効果」があることも嬉しいポイントです。

ただし、どの程度「レバレッジ効果」が期待できるのかを考え、「逆レバレッジ」といって、借入金の返済が不動産からの収益を超えることとならないよう将来的な借入金の金利上昇などにも注意することが必要です。

【不動産投資型クラウドファンディング】

不動産投資型クラウドファンディングの多くは1万円から投資が可能なうえ、諸費用は掛かりません。容易に始められる反面、不動産投資型クラウドファンディングを目的とした金融機関からの融資は、現在のところ行われておらず、区分マンション投資のようなレバレッジ効果は期待できません。

③不動産の所有権

区分マンション投資と不動産投資型クラウドファンディングは両方とも不動産に投資するという意味では同じですが、不動産の所有権の有無という点で大きな違いがあります。

【区分マンション投資】

実際に不動産を所有するため、不動産登記簿(登記事項証明書)に所有者として名前が記されます。不動産を所有するための登記手続きが必要で不動産取得税や登録免許税といった税金の支払いが必要となります。

一方、相続税の節税に役立ちます。特に区分マンションは一室ごとの土地の持分割合が少なくなるため、建物部分の減価償却費(固定資産を耐用年数で除して経費算入する経理処理)に節税効果があったり、相続税に関わる評価額が低くなり相続税対策に有効であるとされています。

【不動産投資型クラウドファンディング】

不動産の所有者は不動産業者などの資金を募集した事業者であり、不動産登記簿に各投資家の名前は載りません。また、所有者ではないので区分マンション投資のように登記の手続きや税金の支払いなどは不要です。一方で節税対策にはなりません。

④不動産の種類

不動産は、マンションやアパートだけではなく、さまざまな種類があります。不動産投資を行う際には、物件の種類の豊富さという点にも目を向けてみるとおもしろいです。

【区分マンション投資】

立地や築年数、ワンルームやファミリータイプなどの間取りの違いといったバリエーションはあるものの、対象不動産は概ね居住用のマンションに限られています(最近では、事務所用ビルの区分投資を行っている業者も存在します)。

【不動産投資型クラウドファンディング】

居住用不動産に留まらず、オフィスビルやテナント、宿泊施設や保育園など、さまざまなタイプの物件に投資できます。従来の不動産投資では取り扱いの少ない不動産に投資することができるのも、不動産投資型クラウドファンディングの魅力です。運営会社によって取り扱う物件のタイプは異なりますので、複数の会社を比較すると良いでしょう。

⑤購入時の競争率

人気のある案件には購入希望者が集まり、競争率が高くなります。たとえ条件の良い案件でも購入できなければ意味がありませんので、競争率の高さも意識して投資法を選びましょう。併せて、良い案件がないか絶えずチェックを行い、購入判断は慎重に、かつ素早く行うことも重要です。

【区分マンション投資】

人気物件は買い付け(不動産仲介会社を通じて売主に購入の意志を示すこと)が殺到することはありますが、流通している物件自体が多いため、競争率が高くてどの物件も全く購入できないということにはなりにくいです。

【不動産投資型クラウドファンディング】

デメリットの一つに、購入時の競争率の高さがあります。近年急成長中の新しい投資法であるがために需要に供給が追いついておらず、運営会社によっては月に一件程度しか案件が出ないこともあります。そのため、特に人気の案件は募集が押し寄せて、数十秒程度で募集が終了してしまうこともあります。

⑥リターンの金額

投資法や案件を選ぶ際、利回りの高さは重要な決定要素になります。しかし、先ほどご紹介した通り、利回りとは購入価格における収益の割合を指します。たとえ利回りが高くても、購入価格が低ければ収益の金額そのものは小さくなります。

【区分マンション投資】

管理費や固定資産税、ローンなどの支払い分を差し引いた額が純利益になりますので、不動産投資型クラウドファンディングと比較して高リターンであるとは言い切れません。

しかし、リターンの金額という観点で見ると、平均投資金額の大きい区分マンション投資のほうが大きくなると考えて良いでしょう。

【不動産投資型クラウドファンディング】

先ほどご紹介した通り、少額からの投資が可能です。費用がかからず容易に投資を始められる反面、区分マンション投資のように高い収益を望むのは難しいでしょう。

⑦手続きのしやすさ

煩雑な手続きが必要な投資法はそれだけ時間や手間といったコストもかかります。特に仕事や家事の合間に投資を行う場合は、手続きのしやすさも大切な要素となります。

【区分マンション投資】

区分マンション投資を始める際には多くの手続きが必要です。金融機関の融資審査を受けるための手続きや、売買契約の締結、管理会社や仲介業者の選定、所有権移転登記など、煩雑な手続きを行わなければ物件を取得することができません。

時間や手間がかかるだけではなく、金融機関や不動産会社とやり取りを重ねなければならず、精神的な負担になることもあります。

【不動産投資型クラウドファンディング】

運営会社のサイトに会員登録し、投資案件を選んで簡単な手続きを行うだけで購入可能です。手続きはインターネット内で完結するため、直接、運営会社とやり取りをすることもありません。

⑧運用のしやすさ

手続きのしやすさと同じく、購入後の運用のしやすさも投資を続けるうえで重要です。

【区分マンション投資】

入居者探しや物件の修繕、トラブル対応などさまざまな維持管理業務、また家賃収入などの不動産所得を得た場合は確定申告などを行わなくてはなりません。時間や手間がかかるだけではなく、一定の知識も必要となります。

もちろん、管理会社や税理士などの専門家に依頼することもできますが、管理費用や報酬が発生します。

【不動産投資型クラウドファンディング】

不動産の管理・運用は運営会社もしくは運営会社が委託した不動産会社が行いますので、手間は一切かかりません。また分配金は税務上、雑所得として扱われ通常は20.42%の税率を源泉徴収されていますので給与所得のみの方は確定申告をする必要はありません。

⑨運用期間

投資を始めてから投資資金が償還されるまでの期間を運用期間といいます。長期運用と短期運用にはそれぞれメリットとデメリットがあります。

【区分マンション投資】

数十年程度の長期投資を行い、家賃収入で利益を得るケースがほとんどです。長期投資には利益がすぐに確定しない、長期的な維持管理のために必要なさまざまな費用がかかるというデメリットがあります。さらに、金融機関から融資を受けている場合はローン返済も伴います。

しかし、ローン返済後は長期的に安定した利益を得ることができます。その特徴を活かし、年金を補完する収入源としても活用可能できます。

【不動産投資型クラウドファンディング】

運用期間は短く、数か月~2年程度の案件がほとんどです。短期間で利益を確定できる点はメリットですが、定められた運用期間以上に投資を続けることはできず、利益を大きくしづらいというデメリットもあります。

⑩リスク

区分マンション投資と不動産投資型クラウドファンディングには、それぞれに特有のリスクが存在しています。リスクが生じた場合の損失の大きさという点から考えると、購入費用の高い区分マンション投資のほうがリスクは大きいといえます。

しかし、だからといって不動産投資型クラウドファンディングがローリスクであるわけではありません。重要なのは投資には必ずリスクがあると認識し、リスクヘッジをしっかりと行うことです。

【区分マンション投資】

区分マンション投資には現物不動産投資ゆえのリスクがあります。空室リスク、災害リスク、家賃滞納リスク、金利上昇リスク、資産価値低下リスクなどさまざまなリスクがある中で、最も注視したいのは空室リスクです。特に一室のみを所有している場合は入居者がいないと家賃収入が一切入らず、赤字になってしまいます。

空室リスクの比較的低い好立地で築浅のマンションを選ぶ、エリアを変えて分散投資を行うといった工夫で、空室リスクを軽減させることができます。

【不動産投資型クラウドファンディング】

不動産投資型クラウドファンディングのリスクとしてあげられるのは、「元本割れ」と、「投資先、融資先企業の倒産」です。「元本割れ」のリスクを軽減するため、多くの不動産投資型クラウドファンディングでは優先劣後方式が導入されています。これは投資家を優先出資者、クラウドファンディング運営会社を劣後出資者と定め、出資金の返済に優先順位をつけることです。運用終了時に投資元本が毀損している場合は劣後出資者である運営会社が一定の割合まで損失額を負担するというものです。

また、案件によって担保が付されているものもあります。ただし、いずれのリスク対策も元本を100%保証するものではありませんので注意が必要です。そのような状況下、今回投資型の不動産クラウドファンディング案件に保証会社の保証が付されているものが販売開始になったようです。(https://cf-ooya.com/

⑪流動性

流動性とは「換金のしやすさ」のことです。例えば株式や投資信託などは取引市場や証券会社で即日売却し、数日以内には現金を手にすることが可能なため、流動性の高い商品であるといえます。

【区分マンション投資】

区分マンションは株式や投資信託と異なり、取引所が存在しないため、物件の売却に時間がかかります。

低価格の物件でも数百万円はするため買手を探すことが難しく、また見つかったとしても買手との価格交渉や売買契約の締結、手付金の授受などさまざまな手間がかかります。売却完了までに3か月~1年程度は必要で、流動性が極めて低い投資法です。

【不動産投資型クラウドファンディング】

運用期間中は出資金を引き出すことはできませんので、流動性はやや低めです。しかし、比較的短い運用期間が終われば資金を回収することができますので、いつ買手がみつかるかわからない区分マンションと比較すると、流動性の高い投資法であるといえます。

区分マンション投資と不動産投資型クラウドファンディング、どちらを選ぶべき?

色の変わった家をクリックするイメージ

区分マンション投資と不動産投資型クラウドファンディングを比較し、それぞれの特徴をご紹介しました。これまでご紹介してきたことを総括して、それぞれの投資法に向いている方の特徴を列挙すると以下のようになります。

区分マンション投資が向いている人

  • 長期的に安定した利益を得たい
  • 金融機関から融資を受けられる
  • 賃貸業を行うための知識と時間的余裕がある
  • 節税や相続税対策をしたい

不動産投資型クラウドファンディングに向いている人

  • 手間なく少額から不動産投資をしたい
  • 金融機関からの融資を受けられない、もしくはローンを組むことに抵抗がある
  • 短期間で利益を確定したい
  • さまざまな不動産に投資したい

まとめ

区分マンション投資と不動産投資型クラウドファンディングについて、さまざまな観点から比較を行いました。それぞれにメリットやリスクがあり、どちらが良いとは一概にはいえません。
大切なのは自分の投資目的を明らかにすることです。長期的に安定した利益を得たいのか、短期間で利益を確定したいのか、またどの程度の利益を得たいのかによって、自分に向いた投資法は変わってきます。利回りや購入価格といった表面的な数字のみに注目せず、自分の目的を達成するために最も有効な方法を選びましょう。

また、いずれの投資法でも必ずリスクは存在します。投資法ごとに生じうるリスクは異なりますので、リスク内容をしっかり把握し、リスクヘッジを行うことが重要です。

そのためにも信用できる運営会社を選び、取引内容を慎重に確認してから投資を行うようにしましょう。


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