ソーシャルレンディング投資の不動産担保の重要性|3つのポイントを押さえよう

投資

家の模型を片手に記入する様子

このソーシャルレンディングの案件、利回りが10%もありますよ!

本当ですね!でも、そんなに利回りの高い案件に手を出して大丈夫ですか?

大丈夫です!不動産で担保さえとっておけば貸倒れても問題ないですよね?この案件は、しっかり不動産で担保をとっていますよ!

リス男くん…とりあえず担保があれば大丈夫というわけではないんですよ。二束三文の担保では何の役にも立ちませんから。

知らなかったです!担保さえあれば大丈夫なんだと思っていました…。

それにこの案件、担保の詳細が何も載ってないですよ!今日はソーシャルレンディングの担保の判断のポイントを解説しますね。

なぜソーシャルレンディング投資で担保が重要なのか?

観葉植物とWHYと書かれた木製ブロック

ソーシャルレンディングでは、銀行預金や債券よりも高い利回りの分配金が得られます。しかし、いかに高い利回りが設定されていても投資資金を回収できないようでは、投資家は損失を被ってしまいます。

そのため、投資リスクによる損失を低減するものとして担保が設定されていることが重要です。担保とは、将来、融資先の返済が滞るなどの不利益が生じた場合に備えて、損失を補えるように保証をすることをいいます。

<担保の例>
物的担保:不動産、商品、株式など 人的担保:保証人など

人的担保は、保証人が十分な資力を有していなければ融資金の回収できません。また、融資の契約時点で資力が十分であっても損失発生時点で十分な資力を有しているかは定かでありません。

これに対して、物的担保、中でも不動産担保は一般的に売却時の換金額も大きく、損失発生時の融資金回収の見通しが立てやすいです。

そのため、ソーシャルレンティング投資では不動産の担保が付いているかどうかが非常に重視されます。

担保となる不動産のLTVを確認しよう

円グラフが書かれたプリントの上に置かれた電卓と家の模型とメガネ

前節で担保の種類によって融資金を回収できる可能性に差のあることに触れましたが、このことを考えるにあたってLTVという概念が用いられます。

LTV(Loan To Value)とは、不動産評価額に対する借入金(負債)の割合のことで、以下のように求められます

<LTVの計算式>
LTV(%)=借入金額(負債額)÷不動産評価額×100

LTVの割合が高いほど投資リスクが高いといわれており、LTVの値が小さいほど、不動産評価額に対して貸付金額(負債額)の割合が低く、損失発生時に融資金を回収できる可能性が高まるので投資リスクが低いといえます。

そのため、ソーシャルレンディング投資では、不動産の担保が付いているかはもちろん、そのLTVを確認することも重要です。

担保となる不動産の流動性を確認しよう

家の設計図と電卓を見せる様子

ソーシャルレンディング投資で不動産の担保が付いている場合、その担保となる不動産が流動性を有しているかも重要です。

不動産の流動性とは、不動産の売却による換金のしやすさのことをいいます。株式や債券のように、専用の取引市場があり即座に売買が成立する資産は非常に流動性が高いといえるでしょう。

一方、不動産は売りたいと思ってもすぐに買い手が付くかどうかは不確実です。そのため、不動産は比較的流動性の低い資産といわれます。

仮に、あるソーシャルレンディング投資で不動産の担保が付いていたとします。ところが、その不動産が人の出入りも少ない辺ぴな場所にあったとすればどうでしょうか。

たしかに、その不動産を売ることができれば多額のお金が入ってきて融資金を回収できるかもしれません。しかし、人の出入りも少ない辺ぴな場所の不動産を購入したい人がどれだけいるでしょうか。この場合、その不動産の流動性は非常に低く、不動産の売却による融資金の回収は絵に描いた餅に終わるかもしれません。

いくら立派な不動産の担保が付いていても、売却して換金できなければ担保としての意味がありません。担保になっている不動産の流動性の高さもチェックしましょう。

不動産の価格を判断する3つのポイント

コルクボードの上に置かれたPOINTの木製ブロック

あるソーシャルレンディング投資で、不動産価値が高くLTVの割合が低い不動産の担保が付いており、流動性の高さも確認できたら、そこでもう一点確認すべきことがあります。それは、そもそもその不動産の評価額は妥当なのか?という点です。

もし、その担保となる不動産がその評価額に相応しい市場価値を有していなければ、想定していた金額で売却することができず、担保としての根底が覆ってしまいます。

そこでここからは、ソーシャルレンティング投資の不動産の担保価値を判断するポイントを、3つに分けて解説します。

判断ポイント【1】物件の住所

物件の住所は担保価値の大きな判断材料の一つです。

過去に、不動産の担保が付いているもののその住所が公開されていなかった案件で、多くの関係者が担保価値を見誤り、回収不能により多数の投資家が損害を被った事件がありました。そのような経緯もあって、担保となる不動産の住所が開示されているソーシャルレンディングが増加しています。

担保が土地の場合、その土地の評価額は多くの場合国税庁が発表する路線価を参考に判断されます。土地の住所が分かれば、その住所の路線価を調べられますので、これを基準にその土地の評価額をおおまかに把握することができます。

担保が建物の場合の建物評価額については次のポイントで解説します。

判断ポイント【2】物件の面積や構造

建物の評価額については、築年数や間取り、用途によっても変わるため、土地のように一概に判断することはできません。

もっとも、多くの金融機関でよく利用されている方法は以下のとおりです。

<積算法>
評価額=再調達価格×延床面積×(残存年数÷法定耐用年数)

耳慣れない単語が並びますが、内容としては、現在その建物を新たに建て直す場合の費用(再調達価格)に、建物の経年劣化を加味して担保評価額を決定するというものです。再調達原価、法定耐用年数は建物の構造によって以下のように定められています。また、再調達価格は目安で、金融機関によって採用される金額はさまざまです。

<建物の再調達価格・法定耐用年数>

建物の構造再調達価格法定耐用年数
木造・軽量鉄骨造12~16万円/㎡22年(住宅用)
重量鉄骨造15~19万円/㎡34年(住宅用)
鉄筋コンクリート造18~24万円/㎡47年(住宅用)

国税庁:建築価格表耐用年数(建物/建物附属設備)参照

このように、建物の面積・構造が評価額の算出に用いられるため、その面積や構造が分かれば担保となる建物のおおよその担保価値を把握することができます。

判断ポイント【3】物件の売買価格 

区分マンション等の評価額は、近隣で実際に行われた売買の取引事例を複数抽出し、それらと比較・検討することで価値を計算することがあります(取引事例比較法)。そのため、近隣で取引された同程度の物件の売買価格も評価額を判断する重要なポイントです。

不動産業者は「REINS」という国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営している業者専用の膨大なデータベースを閲覧できますので、不動産業者に相談するのが手っ取り早い方法です。

また、そこまでするのが億劫だという方は、個人に対しても取引情報を公開している国土交通省の「土地総合情報システム」を利用することもできますし、不動産情報のポータルサイトを確認しても良いでしょう。

ソーシャルレンディング・不動産クラウドファンディングの投資情報の公開例

EXAMPLEと書かれた木製ブロック

ここからは、実際にソーシャルレンディング・不動産クラウドファンディングでどのように投資情報が公開されているかをご紹介します。

SBIソーシャルレンディング

SBIソーシャルレンディングは、住信SBIネット銀行、SBI証券など大手金融機関を多数傘下に収めるSBIグループのソーシャルレンディング会社です。その盤石の経営基盤から、少額からの投資が可能でありながら、高利回りの案件も含め、幅広く案件を手掛けています。

SBISLメガソーラーブリッジローンファンド33号(かけはし)

本件では水俣市までしか住所は公開されていませんが、土地の現況や面積は公開されています。この情報を元におおよその担保価値を把握することは可能でしょう。

また、SBIソーシャルレンディングでは、「投資家限定情報」として投資家登録が完了している顧客限定で融資先の情報を開示しています。これにより、担保物件等、より詳細に融資先の情報を確認可能です。

CREAL

CREALは、運用資産残高が約300億円にものぼる不動産アセットマネジメント会社である株式会社ブリッジ・シー・キャピタルが運営する不動産クラウドファンディングです。

不動産クラウドファンディングは、貸付によって収益をあげるソーシャルレンディングと異なり、投資家から募った資金を元手に不動産を購入し、運用益や売買差益を分配します。主に賃料収入をもとに配当を行うため、景気に左右されづらい安定的な投資です。

そのうえ、CREALでは、全案件で投資家を優先出資者、CREALを劣後出資者として10%~20%程度出資しています。そのため、もし投資物件に売却損が生じた場合はまずCREALから損失を負担することで投資家利益の保護を図っています。

グローバルキッズ西大井園

CREALでは、物件名はもちろん、正確な土地・建物情報の詳細が開示されています。

これだけの情報が公開されていれば、近隣の取引事例なども合わせて検討することができ、投資物件売却時によるおおよその担保価値を見積もることもできるでしょう。

CREALでは、物件情報から物件周囲のマーケット情報に至るまで、透明性の高い情報を提供しているのが特徴的です。

SAMURAI FUND

SAMURAI FUNDは、SAMURAI証券株式会社が運営する、ソーシャルレンディングサービスです。

「『投資』をもっと気軽に。より楽しく。」をモットーに、1口1万円からの少額投資で誰もが気に入ったファンドに投資できるとともに、AI分野やベンチャー支援などこれまで個人投資家では投資が難しかったさまざまな投資機会を提供しています。

南青山不動産 日本保証 保証付きファンド

本件では担保となる不動産の細かな所在地や面積等は公開されていませんが、不動産鑑定士の鑑定に基づく評価額や評価法などが公開されています。

まとめ

ソーシャルレンディング投資では、いかに損失によるリスクを防ぐかがポイントです。

ソーシャルレンディングの利用者が直接、投資リスクを引き下げることは難しいですが、その案件に設定された担保の価値を正しく判断すれば、投資による損失を小さくすることは可能です。

不動産の担保が付いているだけで安心することなく、その内容を吟味することで、大切な資金を守り抜きましょう。


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