新内閣が株価に与える影響は?菅前総理の不出馬から時系列に解説

投資

株価に影響を与えるものやイベントは多数ありますが、新内閣の発足もそのひとつです。
菅前総理が総裁選への不出馬を表明してから株価がどのように変化したのか、また、今後どのように変化すると予想されるのかについて見ていきましょう。

日本を揺るがす大イベントは株価に影響を与える

株価はさまざまな理由で変動します。各上場企業の売上や将来性などの内的要因で変化することもありますが、為替の変化や外国人投資家の動向などの外的要因の影響を受け、変化することも少なくありません。

特に日本を揺るがす政治情勢や経済に影響を与える政策の発表などは、株価に多大な影響を与えます。誰が総理になるかによって日本経済への期待感が変わるため、現総理の総裁選出馬・不出馬、総裁選の結果発表、新総理の就任などはいずれも株価を左右する要因となるでしょう。

菅前総理の総裁選不出馬で大幅な株価上昇

菅前総理の就任中、日本の株価は大きく上昇しました。安倍政権のときは日経平均が24,000円を超えることは瞬間的にしかありませんでしたが、菅政権になってわずか2ヶ月後には24,000円を突破、2021年に入ると28,000円と大幅に上昇し、2月15日には30,000円台に乗っています。

また、2021年9月3日、菅前総理が総裁選不出馬を表明したときにも株価は大幅に伸び、終値は585円も高くなりました。

総裁選の結果発表当日は大幅な下落

不出馬表明翌日も株価は大幅に伸び、531円高で終了しています。その後は30,000円に回復しましたが、総裁選の結果発表が行われた9月29日には一気に639円も下落しました。

なお、総裁選の結果発表は引け後に行われたため、大幅な下落の原因は総裁選の結果とは無関係といえるでしょう。

新首相の指名翌日も株価は下落

翌9月30日は岸田新総理が誕生して初めての相場になりましたが、この日も92円の下落で思うように株価は上がりませんでした。また、翌10月1日は681円もの大幅な下落となり、再び28,000円台に戻っています。

通常は期待感で株価は上昇するが…?

一般的に、新総理などの国の代表が誕生するときは、期待感により株価は上昇すると言われています。
しかし、岸田新総理は総裁選の際に金融所得課税増税について言及していたこともあり、景気が上向きになるとの期待感はあまりなかったと考えられるでしょう。

また、9月半ばから中国の恒大集団によるデフォルトリスクが高まり、世界的にも株価が不安定になっていたことも、新総理の誕生が株価上昇につながらなかった理由と考えられます。

岸田内閣の誕生で株価はどう変わる?

岸田内閣が誕生したときには、あまり株価は上がりませんでした。今後、どのように株価が変動すると予測されるのか、次の3つのポイントから探っていきましょう。

  • コロナ禍により株価の二極化が進む
  • 中国恒大集団の債務問題の影響
  • 衆院選、参院選の影響も

コロナ禍により株価の二極化が進む

2020年初は未知のウイルスである新型コロナウイルスが猛威を振るったために株式相場が大きく下落した国も多く、経済に対して悲観的なムードが蔓延していました。しかし、各国が金利を大幅に下げるなどの経済対策に取り組み、日本を始めアメリカやヨーロッパでもかつてないほどの株価上昇が見られています。

しかし、日経平均株価などの一国の経済の指標となる株価は、あくまでも上場企業の株価の平均に過ぎません。中小企業の中にはコロナ禍による売上減を乗り切れず、株価の下落にとどまらず倒産した企業も数多くあります。

また、日本国内でも二極化が進んでいますが、世界の株式相場も二極化が進んでいると見ることができるでしょう。ワクチン接種がスピーディに進んだインドやヨーロッパでは株価躍進が大きく見られ、一方、後手に回った感のある日本や中国ではそこまで大きな躍進は見られていません。

岸田内閣の誕生によりコロナ禍そしてアフターコロナへの施策が期待されています。実際に就任会見では「ワクチン接種、医療体制の確保、検査の拡充」の強化を掲げましたが、その対応によって今後は株価が大きく左右されるでしょう。

中国恒大集団の債務問題の影響

中国の不動産デベロッパーの恒大集団は、一時は中国国内の280もの都市で事業を展開する超大手企業です。また、不動産業以外にも観光業や電気自動車産業など手広く事業を手掛けており、中国を代表する企業のひとつにも数えられていました。

しかし、恒大集団の資金源の多くは高騰する中国の土地を担保とした融資にあり、負債総額は日本円にして2021年6月時点で33兆円を超えています。負債を負うこと自体は大手企業ならどこでもあることですが、あまりにも負債が多く、利息が支払えていない状態が続き、中国経済に大きな不安を与えているのが現状です。倒産ということになれば、中国経済はもとより、アメリカ、日本の株価にも大きな影響を与えることになるでしょう。

岸田内閣は就任会見においても経済政策について繰り返し述べました。恒大集団による債務問題の余波の中、総理が目指す「成長と分配の好循環」をどう守っていけるのか、国民は引き続き注目する必要があるでしょう。

衆院選、参院選の影響も

2021年10月31日に衆院選の投開票が行われます。自民党がどの程度議席を確保するかによって、岸田内閣が長命になるのかどうか、またどれほどの強固な基盤を構築できるのかが決まるでしょう。

また、参院選は2022年7月以降となりますが、やはり自民党の議席数が岸田内閣の命運を大きく左右すると考えられます。株価もこれらの選挙前後で大きく動くことが予想されるでしょう。

まとめ

内閣誕生などの大きな政治上のイベントは、株価を左右する原因となります。しかし、今回は岸田新首相の増税発言や恒大集団のデフォルトリスクなどにより、新内閣への期待感が低くはなかったものの株価は大幅に下降しました。今後も新型コロナウイルスや中国・アメリカなどの大国の経済、国会議員選挙などにより株価は大きく動くと予想されます。ニュースに注目していきましょう。


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