2024年以降に東京証券取引所30分延長!なぜ変わる?何が変わる?

投資

2024年以降に東京証券取引所の取引終了時間を30分延長する方向で調整するとの発表がありました。2020年10月にシステム障害が起こり、取引が終日中止になったことが調整のきっかけとされています。なぜ延長されるのか、また、延長することで何が変わるのかについて見ていきましょう。

東京証券取引所が30分延長される3つの理由

東京証券取引所の取引時間が2024年後半から30分延長されます。2021年時点では平日9:00~11:30、12:30~15:00の5時間が取引時間ですが、延長後は平日9:00~11:30、12:30~15:30の5時間30分です。

延長されることで取引の機会が増え、より一層市場が活発になると予想されています。30分の延長が実施される3つの理由について見ていきましょう。

トラブル発生時に取引の機会を失わないため

システム障害などで取引がストップする可能性があります。万が一トラブルが発生したときに取引の機会を失わないためにも、取引時間の延長を実施することは妥当な選択と考えられるでしょう。実際に30分延長が検討されるきっかけとなったのは、2020年10月1日に起こったシステム障害による終日取引停止とされています。

国際的競争力を高めるため

東京証券取引所の取引時間が平日のわずか5時間に限定されていることで、時差のある地域からの参入が難しいのが現状です。取引時間を30分延長するだけでも、現在よりも多くの海外投資家が取引に参加できるようになるでしょう。

東京市場は国際的にも大きな市場ですが、決して安泰できる位置にはありません。かつてはアジア内では最大の株式時価総額を誇っていましたが、2021年8月末の時点では上海取引所がアジア一の座に就いています。国際的な競争力を高めるためにも、取引時間の延長は必要なことといえるでしょう。

世界基準に追いつくため

東京証券取引所の取引時間は、他の国々の取引所の取引時間と比べても短いほうといえます。例えばロンドン市場は8時間半、シンガポール市場は7時間、ニューヨーク市場やナスダック市場は6時間半であり、海外の主要取引所と比べても東京市場の取引時間は短いといえるでしょう。証券取引所の世界基準に追いつくためにも、取引時間の延長が必要と考えられます。

東京証券取引所の取引時間延長で何が変わる?

東京証券取引所の取引時間が延長されることで、実際にはどんな変化が起こるのでしょうか。期待される変化としては、次の3つが挙げられます。

終了時間の変更は約70年ぶり

前回、東京証券取引所の取引終了時間が変更されたのは1954年のことです。平日14:00に閉場であったのが、15:00へと1時間延長されました。2024年に30分の延長が実施されれば、1954年以来、約70年ぶりの変更となります。

東京証券取引所が取引時間延長を試みたのは、1954年以来今回が初めてではありません。しかし、取引時間が長引くと事務作業が増えてコスト増大につながるとの見解から、大半の証券会社によって反対され、実現することが難しいという状態が続いていました。

証券会社では取引終了後に顧客を訪問することがあるため、閉場が遅くなると、その分、労働時間が長大することになります。また、投資信託業界も、終値を元に各ファンドの基準価額を算出するので、閉場時間が遅くなると業務時間が長くなることから、取引時間延長には反対の立場をとっていました。

しかし、2020年10月1日のシステム障害により、事情は大きく転換します。万が一に備える必要性を証券会社や投資信託業界も痛感し、30分延長することが妥当であるとの見解に至りました。

アジア市場での存在感発揮に期待

アジア市場では上海がもっとも高い時価総額ですが、東京市場は2位の座が安泰というわけでもありません。例えば香港市場は2011年には2兆2,000億ドルの時価総額でしたが、2020年には6兆1,000億ドルにまで成長しており、東京市場の6兆7,000億ドルと大差ない状態になっています。

今後、取引時間が30分延長されれば、状況は変わるかもしれません。東京市場の取引が活発になり、アジア市場の中で存在感を発揮していくことも期待できるでしょう。

システム障害による機会逸失を回避できる

システム障害が再び起こらないとは限りません。終日取引がストップするといった2020年10月の大惨事のようにはならなくても、システム障害により取引時間が減ってしまう可能性はあるでしょう。30分延長して取引時間を長くしておくことで、万が一システム障害が起こっても、取引の機会逸失を回避できるかもしれません。

日本企業の活性化にもつながる

市場での取引が活発になると、取引量が増え、日本企業の株価の時価総額も増えることが期待されます。企業体力が増大し、企業活動の活性化にもつながるでしょう。

まとめ

2024年後半に東京証券取引所の取引時間の延長が見込まれています。わずか30分の変化ですが、年に7兆ドル規模で取引を行う東京市場においては決してわずかな変化ではありません。取引の活性化、そして、日本経済全体の活性化にもつながる可能性があると考えられます。アジア一の地位を奪回できるのか、さらに国際的に飛躍するのか、今後も東京市場の動きに注目していきましょう。


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