恒大集団が香港市場で取引停止!これからどうなる?日本への影響は?

生活

中国の不動産開発会社・恒大集団が10月4日香港市場で取引停止となりました。すでに3,000億ドルを超える世界最大規模の負債を抱えており、今後の動向に注目が集まっています。
リーマンショックの再来となる世界的な金融危機をもたらすのか、また日本へはどのような影響があるのか見ていきましょう。

恒大集団を理解するための5つのキーワード

中国の不動産デベロッパー、恒大集団のデフォルトリスクについて連日ニュースで報道されています。そもそも恒大集団とは何か、また、どのような危機が起こっているのかについて、次の5つのキーワードから読み解いていきましょう。

  1. 恒大集団
  2. 経営危機
  3. 株価暴落
  4. 巨額負債
  5. 利払期限

1.恒大集団

恒大集団とは、広東省深圳(しんせん)市に本社を置く不動産デベロッパーで、香港証券取引市場に上場し、従業員は約20万人の超大規模企業です。ちなみに2020年は売り上げが約8兆6,000億円でした。

保有する土地は東京23区の約1/3と言われるほど広大で、近年では不動産業以外にも電気自動車産業や保険業、プロサッカークラブ・広州FCの運営も手掛けています。中国国内の拠点も多く、280以上もの都市で事業を展開しているまさに中国を代表するデベロッパーのひとつです。

2.経営危機

恒大集団は高騰する地価を背景に、巨額の資金を借り、事業を推進してきた企業です。
しかし、近年、中国当局が不動産業者に過剰債務を圧縮するようにと要請したことから状況は一変します。恒大集団も保有するマンションを大幅に値引きするなど資産の現金化と債務圧縮に努めましたが、資金繰りが悪化し金融機関の借り換えが進んでいない状況です。

3.株価下落

恒大集団の株価は2021年に入ってから9月末までに8割ほど大暴落しています。
恒大集団が発行する社債も下落し、投資家たちに大打撃を与えました。恒大集団は不動産業以外にも金融・保険業に手を広げていましたが、取り扱う金融商品も償還が難しくなっているのが現状です。

また、資産現金化の過程でマンションを値引きしたため販売戸数は増えましたが、資金繰りの悪化により建設が進まず、引き渡しが実施されない懸念も生じています。

4.巨額負債

2021年10月4日、香港証券取引市場において一時的に恒大集団の株式の取引が停止されました。このまま経営悪化が進む場合は、単なる危機ではなく破綻が生じると容易に予想できるでしょう。

世界最大ともいわれる巨大な負債を抱えた恒大集団は、傘下の不動産会社の株式を他の中国国内の巨大デベロッパーに売却するという話が何度も出ています。しかし、すでに恒大集団の抱える負債は3,000億ドル以上、中国のGDPのおおよそ2%に相当する額に達したとされており、傘下企業への救済程度で倒産を回避できるのか疑問です。

また、10月になってから政府系の資産運用企業が経済的介入を実施していますが、どれほどの経済効果があるのかについては不透明な状態といえます。

5.利払期限

恒大集団は9月30日、外国投資家向けの債権の利払いを見送りました。これは初めてのことではなく、前週に引き続いての見送りとなっています。

抱えている負債が多いため利払い額も多く、9月に予定されていただけでも1億3,000万ドル以上です。また、11月には、さらに1億6,000万ドル以上の利払期限を迎えることが分かっています。

恒大集団は今後どうなる?

次々と迎える利払期限により、恒大集団の負債は増加の一途をたどっています。このまま倒産ということになると恒大集団が資金を借り入れた金融機関や投資家たちにも大打撃を与えることになりかねません。

リーマンショックの再来?

恒大集団には数多くの傘下企業があるため、それらの売却で利払いや負債の返済に対応していくのではないかと見られています。そのため、2008年のリーマンショックのような世界的な恐慌にはなりにくいという見方が一般的です。

リーマン・ブラザーズはそもそも金融機関であり、事業法人である恒大集団とは異なります。恒大集団には売却可能な不動産もあり、資産売却による現金化で中国国内の住宅価格の下落は引き起こしても、世界経済までには影響を及ぼすことは考えにくいでしょう。

しかし、決して楽観視できる状況ではありません。恒大集団の経営破綻が金融機関の経営破綻を招く場合、中国に大規模な経済危機が起こり、世界へと広がる可能性はあります。

日本への影響は?

日本企業の中には、恒大集団が手掛けてきたマンション建設や大規模開発に関わっている企業もあります。
特に住宅設備メーカーやロボットメーカー、電気機器メーカーなどは恒大集団の経営破綻により、少なくない影響を受けると考えられるでしょう。これらの関連企業の株価下落、経営規模縮小が連鎖的に起こり、日本国内の製造業全般に何らかの影を落とす可能性はあります。

まとめ

恒大集団のデフォルトリスクによる危機的状況は、2021年10月時点で進行形です。11月にはさらに1億6,000万ドル規模の利払期限を迎え、危機的状況が深まると考えられています。

日本企業もまったく無関係というわけではありません。恒大集団から住宅設備やロボット、電気製品などの発注を受けていた企業も少なくなく、破綻が決定的になると大打撃を受けることが予想されます。これらの企業の中には日本の住宅設備やロボット産業を代表する大企業も多く、株価下落により日本経済全体にインパクトを与えるかもしれません。今後も恒大集団の動き、そして中国当局の対応に注目していきましょう。


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