コロナ・ワクチン接種率の上昇で日本経済はどう変わる?

生活

日本のコロナ・ワクチン接種率が日々上昇し、1回以上接種した方はすでに1/3(※)を超えました。
接種率の上昇は日本経済にも大きな影響を与えると考えられていますが、具体的にはどのような影響が予想されるのか解説していきます。

※2021年7月21日時点

日本のコロナ・ワクチン接種率は約35%

日本のコロナ・ワクチン接種率は上昇しており、少なくとも1回以上接種した方は約35%(※)です。2021年5月の時点では10%程度であったことに比べると、急激に増加しているといえるでしょう。

すでにコロナ・ワクチン接種が完了した方、例えば2回接種のタイプであれば2回の接種を完了した方は2,900万人(※)を超え、全人口の23%以上は完了した状態になっています。

※2021年7月21日時点

欧米に比べて低い接種率

3人に1人は1回以上すでにコロナ・ワクチンを接種していますが、決してこれは高い水準ではありません。例えばカナダでは70%以上、イギリスでは68%以上、アメリカでは55%以上もの人々がすでに1回以上のワクチン接種を済ませました。コロナ・ワクチン接種が完了した割合についてもイギリスは53%以上、スペインは52%以上、カナダは51%以上と、欧米で軒並み高い数値が見られています。

※いずれも2021年7月21日時点

全国民の接種完了は2022年以降

1日に100万回のコロナ・ワクチン接種を実行したとすると、ワクチン接種を希望する全国民の接種が完了するのは2022年に入ってからと試算されています。もちろんワクチンの供給が増えて完了時期が早まる可能性もありますが、反対に供給量が減って長引くことも考えられるでしょう。また、供給が安定しても、接種を実施する人材確保なども問題もあるため、完了時期について予想するのは難しいといえます。

接種拡大が遅延している理由

日本のコロナ・ワクチン接種が欧米と比べて遅延している理由としては、接種計画が自治体任せであることが挙げられるでしょう。スムーズに進んで早い時点で接種完了に近づいている自治体もありますが、ワクチンの管理や住民への告知に問題が生じ、あるいは接種予約が難しいなどのトラブルから、接種が進んでいない自治体もあります。

また、予約なしではコロナ・ワクチン接種ができないことも、接種拡大が遅延している理由と考えられるでしょう。アメリカなどの一部ではすでに予約なしで薬局でも接種できるようになっており、手間をかけずにワクチン接種が可能です。

コロナ・ワクチン接種率の向上と日本経済

ワクチンを接種し、新型コロナウイルスへの感染リスクが低下すると、外食やショッピング、旅行などの自宅外での活動が活発になり、消費が増えて日本経済は上向きになると予想されます。

特に全国民の接種完了が近づく2021年後半から2022年前半にかけて、景気回復感が強まるとの見方が一般的です。現在の割合でコロナ・ワクチン接種率が拡大するのであれば、2022年後半には、消費税が増税する前の基準にまでGDPが戻ると考えられるでしょう。

接種率の高いアメリカでは経済も上向きに

日本よりもスピーディにコロナ・ワクチン接種が拡大したアメリカでは、実際に接種率の増大とともに経済が上向きになっています。新型コロナウイルスの感染が広まった2020年4~6月期はGDPの成長率は大きく落ち込みましたが、2021年1~3月期には年率で6.4%もの向上が見られ、経済が確実に回復していることを示しました。

変異株により経済回復が遅れる可能性も

アメリカや中国ではコロナ・ワクチン接種率が拡大したことで経済が回復しています。しかし、必ずしも経済回復が続くとは限りません。

この理由として、ワクチンでは防げない変異株の存在が挙げられます。新型コロナウイルスはすでにいくつもの変異株が誕生していますが、これらが流行すると現在のワクチンでは感染予防の効果が期待できず、再び経済活動が止まってしまう可能性が想定されるでしょう。

ワクチン接種による債務増加

経済回復を妨げるのは変異株の存在だけではありません。ワクチン接種を国や自治体の事業として推進していくことで、ワクチン購入費や医師や看護師への手当、接種会場の整備などの莫大な費用が発生しています。

これらの費用は債務増加となって将来に持ち越され、日本の経済回復を妨げる要因となることが懸念されるでしょう。財務省によれば、2019年度末の時点で日本の債務超過額は591兆円あまりと過去最大でしたが、新型コロナウイルス対策で国債発行額が増加しているため、さらに債務が増大することが見込まれています。

国による経済支援の縮小と増税

アメリカではコロナ・ワクチン接種の普及により、順調に経済が回復しつつあります。2021年4~6月期には新型コロナウイルスが流行する前の水準を上回り、GDPもプラスに転じました。

しかし、2022年以降は国による経済支援の縮小が予想されており、経済成長は鈍化すると考えられるでしょう。また、アメリカでもコロナ・ワクチン接種によって国の負担が増加したため、財源確保のために大規模な増税が実施されるとも見られています。経済活動が自然に拡大しても国の経済支援の縮小と増税によって相殺され、景気向上が実現しにくい可能性もあるでしょう。

日本もいずれ経済支援の縮小と増税が訪れると考えられます。そのときにどう乗り切ることができるのか、各自吟味しておく必要があるでしょう。

まとめ

コロナ・ワクチン接種率の拡大により、経済活動は活発になると考えられ、日本の景気も回復傾向に動くと予想されるでしょう。

しかし、新型コロナウイルス対策により日本国は大きな負債を抱えることになりました。遠くない将来に経済支援の縮小と増税がセットで実施される可能性も充分にあります。各自が自分自身を守るため、将来に備える必要があるといえるでしょう。


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